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小林よしのり
2015.7.10 14:36政治・経済

宇野常寛氏の言う「歴史修正主義」とは?


「報道ステーション」に宇野常寛氏が出ていたが、

わしには何をしゃべっているのか理解できないのである。

安保法制を強引に成立させようとしている安倍政権に

対して批判的なようだが(それは良いのだが)、

その根拠に「この人たちは歴史修正主義者だから」と

何度も繰り返していた。

 

「歴史修正主義」とは具体的に何を指しているのだろう?

慰安婦の「強制連行」説を唱えた朝日新聞や左翼の方が

「歴史修正主義」なのか?

「強制連行」は吉田清治の創作で、事実はなかったと唱えた

産経新聞や保守系の方が「歴史修正主義」なのか?

 

あるいは朝鮮人「強制連行説」の場合は、強制連行があった

とする方と、なかったとする方の、どちらが「歴史修正主義」

なのか、全然わからない。

 

修正してはならない歴史の真実はこうだという意見を

宇野氏が持っているのなら、教えてほしい。

 

さらに宇野氏は、本当は中国の脅威に備えるべきだと思って

いるのだが、今の日本人は「歴史修正主義」やヘイトスピーチ

が跋扈する17歳の未熟な国民だから、安保法制は反対だと言う。

まったく訳が分からない。

 

本当に中国の覇権が日本の存立危機を脅かす緊急性があるのなら、

しかもその緊急性は、憲法改正する期間の余裕もないほどなら、

立憲主義を壊して、解釈改憲で乗り切ることも仕方がないだろう。

 

だがわしは、現在の中国の脅威が、立憲主義を破壊せねばならぬ

ほどの危機だとは思っていない!

ここが大事なところだ。

安倍晋三が目の前にいれば、ここを完全論破できるのだが。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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